部活観戦記(ほろ苦い1日)2013-10-21 Mon 02:08
子供の部活の観戦をしていると
いつもそこにいる子供達の姿にマジで心を動かせられる。 日頃、すさんだ世界で働いているからか そこには何か単純でかつ、純粋なものを感じるのは このおっさんの心が荒んでいるからなのか? いつもの陸上大会ビデオ撮り部隊で出動したが 今回は陸上の新人戦関東大会。 中学からやっているメイン種目の100Hではなく ハードル練習の一環でやっていた3段飛びでの出場となった。 この大会と同日に全国レベルの大会が開催されるらしく そちらに出場するトップ選手達の枠が空き また、この大会が神奈川で開催される事から神奈川からの出場枠が増えた事 さらに、3段飛びへの出場選手が少ない事などの好条件が揃って 半ば、棚ボタによる県大会突破で、関東大会出場となった訳である。 という事で大会出場が決まった時、本人も、その親もちょっと複雑な心境であった事は間違いない。 しかし棚ボタ出場でも、学校を代表しての出場には変わりなく 本人はいたってクールを装っていたが ある種、大きなプレッシャーもあったに違いないだろう。 ![]() そして大会当日、あいにくの雨。 しかも土砂降りである。 風も強く、この時ばかりは風が強い事を羨んでもいられなかった。 我が子にとっては、今後出れるかどうかわからないぐらいの晴れ舞台につき それこそ秋晴れの清々しいコンディションでやらせたいのは親心であるが 日頃自然相手に遊ばせてもらっている身の自分には、他の人以上に文句をいう資格などないのである(笑)。 昨日子供と話をしていると、実は足が痛いのだと言い出した。 「ん?これは良い記録が出ない時の伏線なのか?」 と少し疑いの眼差しで聞いていたのだが・・・。 我が子の応援の為に他の部員達も雨の中わざわざ競技場まで来てくれている。 なんとも申し訳ない気落ちで一杯になった。 何とか子供には上位とは言わないが、記録だけでも残してもらいたい。 そしてビデオを撮るため、傘を差しながら砂場前へ。 げ、げ! 砂場まで遠いじゃん。 県大会の時と明らかに遠い。 そう、流石に関東大会。 選ばれしもの達が出る大会で、低い記録はありえない。 最低でも10mは飛ばないと砂場に到達出来ないのだ。 う~ん厳しい。 雨も降ってるんだからもう少し近くならんのかな? 観戦者とはいえ、そんな甘い考えの奴などいないだろう。(笑) 飛べるのかな? 風雨の中、1回目の跳躍! ファール・・・・というか、最後まで飛べず。 どうも足が痛そうだ。 親バカでそう見えたのか? とにかくあと2回。 頑張れ! 2回目・・・やはり失敗・・・・ 間違うなく足が痛そうだ。 駄目だなこれは・・・ しかし、応援してくれている部員達に申し訳ないなぁ~。 3回目、何とか頑張って砂場には届いて欲しい。 正直、ちょっとかっこ悪いし・・・・。 そして3回目。 スタート地点に立つ。 その時、今まで以上に雨が降り、風が強くなった。 オレの傘も裏返り、ビデオを持つ手元がふらつきまくる。 スタート! ホップ! ステップ! ジャーンプ! ・・・・やはり砂場には届かなかった。 砂場を歩く子供にズームインしながらビデオを撮る。 横なぐりの雨で顔をしかめているのがわかった。 いや、違う・・・ 泣いているのか? 口元が微かに歪んでいた。 たぶん泣いていたのだろう。 足が痛く、思うように飛べなかった悔しさ。 応援してくれた皆に申し訳ないという気持ち。 大きなプレッシャー。 さまざまな感情が噴出しているに違いない。 そういう自分もビデオを撮りながら 「涙」 しておりましたぁ~~~。 年を取ると涙もろくなります。 我が子よ、申し訳ない。 カッコ悪いから、皆に申し訳ないからと 単純に頑張れ!と思っていた親父を許して下さい。 悔しく、辛いのは誰でもなく、本人。 この経験はきっと人生の糧になるはずだ。 親父も遅ればせながら糧にさせていただきます(笑)。 あっ、笑うところではないね。 帰宅した我が子は案外明るく、どうも泣くだけ泣いてスッキリした模様である。 っていうか、来週行く修学旅行に気持ちが既に移っているのか? 感動に浸り続けているのはオレだけなのか? 心が荒んでいるオレだけなのか? いつも帰宅後直ぐ見るビデオだが、今回は観る気がしないらしく 本人はまだ見ていない。 完 スポンサーサイト
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